Wizardry

Legacy of Llylgamyn/リルガミンの遺産




FC版ウィザードリィUが発売されたのが1989年2月。このとき既にAPPLEU版Wizardry SCENARIO #5―HEART OF THE MAELSTROM―が発売されていた。今作は、アスキー社があえて#2をとばし、#3をUにしたのである。 PC版と違い、デュプリケイトディスクがない家庭用ハードで、#1の続編である#2をそのままの難易度で移植す るのは不可能に近い。それならば、冒険はじめのモンスター達の強さを若干修正すれば、#3をレベル1のパーティ で探索するのは可能だと思慮したものと思われる。

さて、「リルガミンの遺産」は、「狂王の試練場」や「ダイヤモンドの騎士」と違い、善のパーティ、悪のパーティ を分けて作り、最大12人で冒険をしなければならない。迷宮の構造も違い、地下に行くのではなく、上にのぼって 行くというものなのだ。上にのぼって行くという事自体は、地下に行くという圧迫感はないが、それでも独特の緊張 感と恐怖感は全く失われていない。最上階が6Fで、善のパーティは1F、2F、4F、6F、悪のパーティは1F、 3F、5F、6Fをそれぞれ探索する形になる。最上階である6Fを奥まで探索し目的を果たすためには、善、悪の パーティがそれぞれ協力し合わなければ絶対にいけないのだ。実はFC版Uの最高の面白さはここにあると私は思う のだ。PC版ではキーボードによる謎掛けがあったが、これを無くし、善のパーティでしか取れないアイテムを悪の パーティに渡し、探索を促し、悪のパーティでしか取れないアイテムを善のパーティに渡す。実際ほとんど意味がな かったキーアイテムが、大変便利に活用されているのだ。難易度調整や、これらのアイテムのやり取り・・・本当に 素晴らしい出来だと私は思うのだ。

ここで「はじめに」という題目のページであるのにもかかわらず、Uの最大の核心である「ちゅうりつのすいしょ う」の作り方を説明する。見たくない方はとばしてもらいたい。・・・まず善のパーティが4Fで固定モンスター 『デルフ』を倒し、「あくのすいしょう」を手に入れる。そして悪のパーティが5Fで固定モンスター『エンジェ ル』を倒し、「ぜんのすいしょう」を手に入れる。順番はどちらでもかまわないが、とにかくこの2つを手に入れ ないと話が進まない。そして、誰でも構わないが、性格が善か悪のキャラクタに「ぜんのすいしょう」と「あ くのすいしょう」を両方持たせて、使えるほう(善なら「ぜんのすいしょう」、悪なら「あくのすいしょう」)を 一方使う。(SPを開放させる)と「ちゅうりつのすいしょう」ができる。なぜココで書いたかというと、 ル’ケブレスに「ちゅうりつのすいしょう」を持たずに遭うと必ず後悔するからだ。私自身もなんども全滅し、後 悔したか・・・まぁ、何度も言うようにウィザードリィというゲームは自由なので別にクリアすることを拒否して も全然構わないのだ。しかし、どの攻略本を見てもほとんど「ちゅうりつのすいしょう」の詳しい作り方は載って いないので、ココで記述したというのが最大の理由であるのだ。

余談だが、U―リルガミンの遺産―は、なんといっても音楽がいい。かの、すぎやまこういち氏も「ゲームミュー ジックではウィザードリィUの音楽が一番いいね」と言っていたという。これは作曲者、羽田健太郎さんに対する 社交辞令ではない事は確かだ。特に私の好きなのは、町外れの音楽と、ボルタック商店の音楽。モンスターとの戦 闘の音楽も、本当に雰囲気が出ててかっこいい。

では本題に入ろう。





もどるもんっ inserted by FC2 system