Wizardry

Proving Grounds of the Mad Overlord/狂王の試練場




ウィザードリィというゲームは非常に自由である。反面、制約される部分もあり、それが逆に自由度を高めていると思われる。 ゲームをはじめてすぐに白い枠線と白い文字、そして背景は真っ黒。そう、ウィザードリィというゲームは文字・数値がものを いうゲームなのだ。それは単にビジュアルにとらわれて、半ば強制的なフローチャートで、最終ボスを倒してハッピーエンドと いった、昨今によくみられるRPGとは一線を帰している。

自由という点で見てみよう。ウィザードリィの世界は、とある城の城下町と町外れの地下迷宮のみといった作りなのだ。文字と 数値のみで構成されているのでモンスターの外観以外は、プレイヤー自身の想像力で世界を構成できるのだ。ギルガメッシュの 酒場には木のテーブルがいくつも(結構古いものなので朽ちているものが多々)あって、迷宮探索から帰ってきたばかりの、富 と名声を手に入れたい一心で集まって来ているパーティたちが、大ジョッキ片手に冷たいビールを飲みながら「今日出会ったボ ーリングビートルはよぉ、いきなりブレス吐きやがってよぉ、いらついたから真っ二つにしてやったわー!」などとホラ話に盛 り上がってるドワーフのパーティがあったり、異国から来た1人のもの静かな美しいエルフが、その話に耳を傾けながら溜め息 をついていたり・・・など色々と、想像して楽しめるわけである。他にもある。ボルタック商店はひよっこの冒険者相手に、た いしたことない武器を高値で売りつけていたりして、「あの背の低いふんぞり返ったドワーフの店主に、迷宮で手に入った高級 な武器をドンッと見せつけて目ん玉飛び出させてやりてぇなぁ」とか町の隅で話をしている、貧弱なノームのパーティがいたり ・・・といった具合にプレイヤーの想像力が正に、世界を創りだして行くのだ。

では本題に入ろう。





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