Wizardry

Heart of The Maelstrom/災禍の中心




ウィザードリィというゲームは非常に自由である。反面、制約される部分もあり、それが逆に自由度を高めていると 思われる。ゲームをはじめてすぐに白い枠線と白い文字、そして背景は真っ黒。そう、ウィザードリィというゲーム は文字・数値がものをいうゲームなのだ。それは単にビジュアルにとらわれて、半ば強制的なフローチャートで、最 終ボスを倒してハッピーエンドといった、昨今によくみられるRPGとは一線を帰している。

自由という点で見てみよう。ウィザードリィの世界は、とある城の城下町と町外れの地下迷宮のみといった作りなの だ。文字と数値のみで構成されているのでモンスターの外観以外は、プレイヤー自身の想像力で世界を構成できるの だ。程良い謎かけが迷宮各所に散らばっていて、しっかりと自覚して迷宮探索をしなければ先に進めない仕組みになっ ている。NPC(ノンプレイヤーキャラクター)も迷宮には存在し、新しく「会話」という概念も増え、より一層ウィ ザードリィは進化したといえる。

さあ、「災禍の中心」の目的は、リルガミンの四つの自然のバランスを司る大魔導師『ゲートキーパー』を罠にかけ、 迷宮の地下深くに幽閉した邪悪なる女魔法使い『ソーン』を倒し、『ゲートキーパー』を開放することだ。そこで、 今までのシリーズに比べて特に変わってる部分といえば、新しい呪文も増え、宝箱の罠もガランと一転し、上でも述 べたがNPCという存在もでき、水泳レベル(どれくらい泳ぎが上手いか、又は深く潜れるかという概念)というス テータスも新導入されているのだ。更には、死亡回数、打倒数などのデータも存在し、『こいつは泉でよく溺れたっ け』とか『この忍者は打倒数少ないな』など、あとで振り返ることも出来るのだ。他にもある。「災禍の中心」では、 なんと、後衛のキャラクターも直接攻撃が可能になったのだ。ミドルレンジ(中距離)武器、ロングレンジ(長距離) 武器などを装備すれば、あの、盗賊や魔術師でも直接攻撃ができるのだ。しかし、この様に一見こちら側が有利に なってるように見えるが、そんなにウィザードリィは甘くない。モンスター側も同じ立場なのだ。「後衛攻撃」とい う能力を追加されているのだ。このことにより今までのシリーズとは違い、後衛には回復系だけ持たして何も装備し ないというわけにいかなくなったのだ。他にも様々な特殊能力が増えて、石化ブレス、死のブレスなどの凶悪なブレ ス(今までは『便宜上』、〜属性のブレスというのがあったが、今回は本当にその効果がある)や、#4のようにこっ ちの所持しているアイテムを盗むものも現れ、更には、鎧を壊されることもあり、全く油断できない戦闘になった。 しかし悲観してはいけない。こちら側にかなり有利になることも同じくらい増えているのだから・・・そう、決して あきらめてはいけない。「災禍の中心」に挑むのは他ならぬ、プレイヤーであるあなた自身なのだから・・・

では本題に入ろう。





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